BSA溶液の粒子径・ゼータ電位・分子量測定および安定性評価
BeNano 90 Zetaは、動的光散乱(DLS)法を用いてナノ粒子の粒子径を高精度に測定できる装置です。本アプリケーションでは、代表的なタンパク質であるウシ血清アルブミン(BSA)を試料とし、異なる分散媒中における粒子径の変化を評価しました。
測定の結果、分散媒の種類により粒子径に明確な傾向が見られ、DLS法が分散状態や粒子の凝集傾向を敏感に捉えることが確認されました。また、BeNanoシリーズは高い再現性と安定性を兼ね備えており、生体分子の分散評価や処方開発において有用な情報を提供します。
さらに本測定では、得られた粒子径情報をもとに、溶液中のタンパク質の安定性評価にも応用可能である...
温度応答性PNIPAmハイドロゲルの粒子径およびゼータ電位評価
温度感応性ハイドロゲル(PNIPAm:ポリN-イソプロピルアクリルアミド)は、特定の温度範囲で物理的性質が大きく変化する高機能材料です。本アプリケーションノートでは、BeNanoシリーズ の温度制御機能を活用し、温度変化に応じた粒子径およびゼータ電位の自動測定を実施しました。
PNIPAm試料は、温度上昇に伴い凝集や粒径変化を示し、文献報告と同様の挙動を確認することができました。BeNanoの温度トレンド測定機能は、このような熱感応性材料の特性評価において、高い再現性と測定効率を実現します。
使用製品
BeNanoシリーズ ナノ粒子評価のための統合型測定システム
測定対象:粒子径・ゼータ...
リチウム鉄リン酸塩(LFP)粒子径分布測定および最適化へのアプローチ
リチウム鉄リン酸塩(LFP)の粒子径分布(PSD)を正確に測定することは、バッテリー性能を最適化するために欠かせません。本研究では、LFPのPSD測定における課題を取り上げ、超音波分散(ultrasonication)による前処理の効果的な解決策を提案します。
テストの結果、最適な前分散条件として、510Wで1分間の超音波処理が確認されました。この方法により、D100 = 10.27 μmの安定したPSDが得られ、ISO 13320規格にも準拠した高い再現性が確認されました。このアプローチは、LFPバッテリーの性能向上を目指す研究者やエンジニアにとって、持続可能なエネルギーソリューショ...