Z-averageと多分散性指数（PDI）とは？

Z-averageは、DLSで得られる光強度に基づいた平均的な流体力学径です。これは粒子群全体のサイズを代表するもので、光強度加重平均として計算されます。特に、粒子のサイズが比較的均一な場合に有用で、測定結果としてよく使用されます。

Z-averageは、ISO標準に基づく流体力学径であり、累積法（cumulants method）によって決定されます。この方法では、動的光散乱（DLS）の測定データから得られる相関関数を次のように解きます。

• Aは相関関数の切片であり、信号対ノイズ比を表します。
• Γは平均減衰率で、Γ =q²D の式に代入することで、粒子の拡散係数D を計算できます。
• この拡散係数Dをストークス・アインシュタイン方程式に代入して、平均粒子径D_H、すなわち Z平均流体力学径 を求めます。

動的光散乱法（DLS）で得るZ平均粒子径は強度基準で重み付けされた平均粒子径です。多分散性指数（PDI）は、PDI=µ₂/Γ  で定義され、分布の幅を示します。

PDIは粒子径分布の広さを定量的に表現し、以下はPDIの一般的な範囲です。

DLSは、粒径分布が比較的狭いサンプルに適しており、PDIが0.7を超えるサンプルではDLS測定が適さないことがあります。

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